近年取り組んでいる主な研究内容

河川堤防の浸透破壊メカニズムの解明と予測
河川堤防は洪水中に河川水の浸透によって破堤します。破堤が生じる河川水
位や破堤に至るまでの時間を知ることが重要ですが、現在の研究・技術レベ
ルではその精度良い予測はほぼ不可能です。

特に浸透破壊によって生じるパイピング破壊はその詳細なメカニズムが未解
明で、多くの研究的な課題が残されています。パイピングは地盤中に生じる
数mmのごく小さなパイプ状の孔で、この中で生じている土と水のダイナミク
スの学理を解明するための研究を行っています。(Fig.6-1)。
地盤表面の微細な動きから内部の変状探査
これまでは小さな地盤表面の動きはほとんど検知できませんでしたが、合成開口レーダー(SAR)やドローンによって高精度の地表面3次元形状がわかるようになりました(Fig.6-2)。
そこで、形状の高精度測定とその解析により地盤内で生じている現象を解明する技術の研究と開発を行っており、既に実河川での地盤内部空洞の検出に成功し、この分野の日本の研究を牽引しています(Fig.6-3)。


地盤不飽和化による革新的液状化対策工法
地盤の液状化対策で行われる地盤改良工法は、一般にきわめて高価です。ここではコストが1/10以下の極めてアンナカ革新的工法の研究・開発を行っています。高速道路の重要箇所や津波来襲が想定される河川堤防の耐震対策に使われ始めており、更なるコストダウン(従来工法の1/50を目標)と対策効果の信頼性、長期持続性の向上を目指して研究をしています(Fig.6-4)。

動的遠心実験による液状化地盤挙動(国際共同研究LEAP)
遠心模型実験は地盤挙動のシミュレーション方法として極めて有用です。
その高度な実験技術の更なる向上を、欧米や中国の約15の大学・研究機関の参加の下で国際共同研究として進めています(Fig.6-5)。